TG大学院生、ミスインターナショナルクイーンに挑む!
https://www.huffingtonpost.jp/2019/01/16/kaede-hatashima_a_23643846/?ncid=other_twitter_cooo9wqtham&utm_campaign=share_twitter
東京・新宿にある小さな地下スタジオ。鏡張りの室内で、畑島楓さん(25)=東京在住=が何度もウォーキングの練習をしていた。慣れないハイヒールを履いた足の運びがぎこちない。
ミス・インターナショナルクイーンの本番まで1週間と迫る中、本番の動きを想定した最後の追い込みに入っていた。はるな愛さんに自分重ねる
中学のころ、テレビ番組を通じてはるなさんの存在を知った。はるなさんは、体は男性だが自らを女性と考えるMtF(Male to Female)のトランスジェンダーだった。
「完全に自分じゃん」。自分の性別について感じていたもやもやが晴れた気がした。
大学、大学院へと進むにつれ、「女性になりたい」という思いが強くなっていった。だが、周りの反応が気がかりだった。
一方で、就職した後に女性になるほうが難しいと思った。職場だけでなく取引先もからむからだ。「下手をしたら一生タイミングを逃してしまうかも」。不安がよぎった。
悩み抜いた末、在学中に女性になることを決意した。2017年10月、まず化粧から始めた。
女性用の服を店頭で買う勇気はなかったので、オンラインストアで購入した。最初は外出することが恐ろしかった。夜、コンビニエンスストアに行くのも心配で、男性か女性かわからない服を着た。
背中を押してくれたのが、同じMtFでタレントの西原さつきさんだった。西原さんが開いたMtF向けの化粧講座に参加し、上手な化粧の仕方を教わった。
別のトランスジェンダーの人たちとも知り合いになり、同じ境遇の人達がいることに勇気づけられた。
極めつけは、化粧をしたまま「ハプニング」(畑島さん)で屋外に出てしまったことだ。最初は慌てたが、それが度胸につながった。「普通」のロールモデル見せたい
今回、再びコンテストに挑戦するのは、ほかのトランスジェンダーに生き方の「ロールモデル」を見せたかったからだという。
「トランスジェンダーというと、タレントなど特殊な人たちばかりが目立っていますよね。ミス・インターナショナルクイーンの出場者もモデルやタレントのような方ばかりです。でも、本当は私のように、一般の人でトランスジェンダーの人がたくさんいると思うんです。そういう人たちがこの社会でどうやって生きていけるのか。そのヒントになればと思っています」
ミス・インターナショナルクイーンには、あこがれのはるなさん、西原さんも出場した経験がある。はるなさんは2009年の世界大会で優勝、西原さんも2013年に日本代表になっている。畑島さんは言う。
「はるなさんもさつきさんも、その時代その時代のトランスジェンダーのロールモデルを示したと思うんです。はるなさんはMtFがまだニューハーフと呼ばれ、近寄りがたく思われていた時代に、明るいイメージを広めました。さつきさんはMtFは女の子なんだよ、という認識を広めました。女性がやるメイク、仕草、服選びなどをして、誰でも女の子になれるという勇気を与えてくれました。私の場合、『普通』のトランスジェンダーとしての生き方が見せられればと思います」
日本予選を勝ち抜けば、3月にタイのパタヤである世界大会に出場する。
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がんばってタイ本戦に出場して、タイでも優勝してほしいなぁ!