日産、LGBTに結婚祝い金
日産自動車は8月から結婚を理由とする休暇制度、結婚祝い金の支給についての対象を同性婚や事実婚にも広げた。性的少数者(LGBT)を含めて従業員が働きやすい職場づくりを整える。LGBTに対して、法令で婚姻関係にある従業員と同じ福利厚生とする動きが、官民を問わず浸透しつつある。
日産も制度を準備することで、従業員の多様性を重視する姿勢をアピールする。日産はこれまでもLGBTの理解を促すため、全社員を対象にしたeラーニングを実施してきた。多目的トイレの設置、健康診断での別日程の設定なども進めてきた。LGBTイベントなどにも参加している。本人からの申告があれば証明書などの提出を求めず、結婚祝い金を支給するなどしていく。周囲にカミングアウトしていないケースでも利用しやすくした。
エンドユーザーの広がる要望に対し応えるためにも、従業員の多様性に重きを置くことが働きやすい職場づくりに生かされると判断した。
電通の調査によると、LGBTの該当者は日本の人口の8.9%に達する。企業に十分なサポートがないと考えているケースが多く、福利厚生などを含めた企業側による制度面での整備が課題として指摘されている。
それでLGBTが恩恵を受ける可能性があるならそれでいい