タイの病院大手バムルンラード病院は30日、LGBTQ(性的少数者)向けの専門クリニックを開設した。性別適合手術やホルモン投与、美容整形、健康診断などの専門的な医療サービスを総合的に提供する。共働きで子供がいない場合が多く、購買力の高いLGBTQの需要を取り込む。
バムルンラード病院はタイで高級病院を運営する民間大手。開設した「プライドクリニック」では従来複数の部門にまたがっていたLGBTQ向けのサービスを1カ所で受けられるようにする。LGBTQに特化したクリニックの開設はタイでもまだ珍しい。
中国や東南アジア、中東などからの外国人の受け入れも想定する。医師による専門サービスを提供することで、自己判断でホルモン剤などを服用して健康を害するLGBTQを減らす狙いだ。
タイではLGBTQの権利向上を目指す6月の「プライド月間」に合わせた取り組みが相次いでいる。タイ通信大手トータル・アクセス・コミュニケーション(dtac)は29日、結婚やパートナー死亡時の休暇や手当などの福利厚生の対象をLGBTQの従業員にも広げると発表した。
バムルンラード病院によると、タイのLGBTQの数は少なくとも400万人いるという。世界では4億人を超えるとの推計もある。
LGBTQ専門クリニック、タイの病院大手が開設
クリハラチアキ
ガモン病院の領域に大手の病院が参入してきたって感じか。