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イリノイ州の公立学校で、来年7月からLGBTQの授業がカリキュラムに導入される(アメリカ)

イリノイ州の公立学校で、来年7月からLGBTQの授業がカリキュラムに導入される(アメリカ)

LGBTQは、特定のセクシャリティを意味する用語で、レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダー、クエスチョニングの頭文字を取っている。
多様性を受け入れる社会が実現しつつある昨今、その認知度も広がりを見せてつつあるが、少数派はとかく差別や偏見の対象になりやすいものだ。
正しい知識を身に着けることで差別や偏見をなくすべく、欧米では公立学校にLGBTQのカリキュラムを導入し、その理解を深めようという試みが施行されはじめ、徐々にその広がりを見せている。
今回イリノイ州で、全ての公立学校でLGBTQのカリキュラムを公式に導入するという法案が可決された。イリノイ州はアメリカ国内でこの法案が可決された5番目の州となった。
・理解を深めるため、教育という側面からのアプローチを実施
LGBTQという言葉が普及しても、彼らに対する偏見や差別意識は根強く残っている。
2017年にGLSEN(ゲイ・レズビアンおよびストレート教育ネットワーク)が実施した調査では、イリノイ州のLGBTQの学生のうち、88%が「ゲイ」という言葉を差別的発言として聞いたと答えた他、学校でLGBTQについて肯定的なことを教えられたと答えたのは、わずか24%だったことが明らかになっている。
こうした世間的認識を踏まえて、更にLGBTQへの理解を深めようと、公式に教育という側面からのアプローチをするための法律が、今回イリノイ州で可決された。

・2020年7月から公式にカリキュラムが導入
8月9日、イリノイ州のJ.B.プリッツカー知事は、正式にこの法案に署名。2020年7月から同州の全ての公立学校において、LGBTQの歴史がカリキュラムに導入されることになった。
この授業では、1924年に設立された米国内最初のゲイの権利団体である人権協会を対象にしており、宇宙に行った最初のアメリカ人女性サリー・ライドがレズビアンだったという事実なども盛り込まれているという。
今回の法律では、「購入する教科書には、イリノイ州人権法のもとで保護されている全ての人々が、これまでに果たしてきた役割と貢献を含める必要があり、同法のもとではいかなる特性も非差別的でなければならない」と規定している。
学校では、LGBTQの歴史だけに留まらず、マイノリティ(少数派)がどのように私たちの歴史に影響を与えたかということについても、今後学生たちは学んでいくことになり、充実した内容の授業になるようだ。

・「正確な歴史だけでなく、地域での受け入れを促進」
この法案は、他にもLGBTQをサポートする州最大の非営利団体「Equality Illinois」や、イリノイ州安全学校同盟「the Legacy Project」、更に40を超える教育・医療・公民権団体が共催し、提出された。
起草者となったイリノイ州議会議員アンナ・モーラー氏と上院議員ヘザー・スターンズ氏は、「LGBTQの歴史を正確に教えるというだけではなく、同コミュニティでの受け入れを促進することを目的としている」と声明文で述べている。
・イリノイ州はアメリカで5番目
こうした学校側の取り組みがきっかけとなり、よりLGBTQに対する理解や彼らの権利の重要性が深まるのは、非常に大切なことだ。
アメリカでは、カリフォルニア州が2011年に同様の法を可決した最初の州となったが、コロラド州やオレゴン州、ニュージャージー州が続いている。
現在はメリーランド州がこの法案に取り組んでいる最中で、早ければ今年下半期にも可決されるのではということだ。
今年6月は、ニューヨークで起こった「ストーンウォールの反乱」からちょうど50周年を迎えたこともあり、今後より多くの州がLGBTQへの取り組みに参加することが期待されている。
ちなみにスコットランドでは昨年、LGBTIを全ての公立学校の授業で教えることを義務づける方針を明らかにしている。
 

クリハラチアキ
素晴らしい!!!!日本も道徳の一環でいれてほしいなぁ。



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