トランスジェンダーによるトランスジェンダーのためのブランド「ゴーゴー グラハム(GOGO GRAHAM)」爆誕
ダイバーシティー(多様性)先進国、アメリカ・ニューヨーク。体がふくよかなプラスサイズモデルや、白斑(肌の一部の色素が抜けてしまう先天性の病気のこと)モデルら、さまざまな人がランウエイを自信満々に闊歩するこの街で、ダイバーシティーやインクルージョン(包摂・包括性)の概念をさらに押し拡げるブランドが現れた。トランスジェンダーによるトランスジェンダーのためのブランド「ゴーゴー グラハム(GOGO GRAHAM)」だ。
市内の新現代美術館で行われたショーのモデルは、全員がトランスジェンダー。もともとは心と体の性別が一致せず、男性から女性に変わった人たちだ。ドレスが中心だ。胸元を大きく開き、デコルテを露わにするのは、女性として生きるという彼女たちの念願を叶えるデザイン。と同時にそれは、さまざまな胸を持つトランスジェンダーに向けた機能的側面も有している。背面にゴム忍ばせたチューブトップ風のドレスは、どんな胸のトランスジェンダーにもフィットする。「ゴーゴー グラハム」のドレスは、胸にスリットを刻んだり、バストトップでギャザリングを寄せたり、肩口でドレスを引っ掛けたりのデザインで、胸を締め付けない。身頃の上から布を一枚被せたり、腰回りで布をたくし上げ隠したり、大きなリボンを飾ったりと股間周辺にも工夫を凝らしている。
トランスジェンダーのモデルは、全員真っ白な覆面を被り、その上からリップを塗った姿で現れた。これは、顔で判断するステレオタイプへのアンチテーゼだろうデザイナーのゴーゴー・グラハムは、自身がテキサス出身のトランスジェンダー。「トランスジェンダーの女性には、洋服の選択肢が存在ない。既存の女性服を着るか、男性の洋服を着るしかなかったの」という、自身の経験からブランドを立ち上げた。「ゴーゴー グラハム」は、プレタポルテのほか、オーダーメイドにも応じている。その際は、顧客の生活はもちろん、体のどこを強調し、どこを隠したいかなどの本音を聞き出し、洋服生み出すそうだ。
正直、ドレスの完成度はまだまだ低い。大きなマーケットを開拓するとも思えない。ただ多様性という価値観が台頭した今だからこそ、声なき声が聞こえ始め、それに耳を傾けようとするブランドではある。社会とファッション・ウイークが如実リンクするニューヨークらしいブランドだ。
海外の話題
TGの中には「TGのため」というのはいやだ!という層もまぁまぁ存在してるので、
単純に「オーダーメイド」的で「既存の女性服の手が届かないサイズ展開や、デザイン性」
「男性的からだでも女性的に見せる」などの「問題解決的」ブランドなら成功するんだろうねぇ!